はじめに
私は青年会議所に2018年に入会しました。入会当初は社業を優先し、時間を作り出すことができずに言い訳をして、JC活動に意欲的に参加できずにいたと思います。そうしたなかで2021年に宮城ブロック協議会に出向させていただき、宮城ブロック11LOM、たくさんのメンバーが関わり、日々協力して事業を構築していく姿を目の当たりにし、衝撃を受けました。当時の私は微力ながら、事業成功のため必死に行動をしました。事業が全て終了した時の高揚感は今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。この時の出向が私の契機となり、できる範囲で積極的に参加するようにしようと考えるようになり、現在ではたくさんの仲間も増え、今もJC活動を行う根幹となっております。
我々の活動エリアでは少子高齢化や人口減少によるイベントの削減や簡素化、また、さくら青年会議所では会員の減少が進み次代のリーダー育成不足、関係各所との連携構築等、現在の環境に流されていると感じます。時代の変化に応じて社会が求めるものが変わるように、私たちも組織の在り方を変える必要があります。しかし1人では何もできないと私は考えます。1人1人が責任を持つことを自覚しなければなりません。また、課題解決に向けた行動を起こし、仲間と共に努力し、困難に立ち向かいながら、確かな成長を築いていくことが持続可能な発展への道であります。
仲間とともに次代へつなぐ
どんなに素晴らしい活動を行おうとしても、一人でできることは限られております。それは青年会議所においても同じであると考えます。近年、全国的な会員減少が問題視されておりますが、会員拡大運動は青年会議所の基本運動の一つです。活動の幅を広げ、組織をより強固なものにするとともに、新しい仲間との出会いはメンバー一人ひとりにとっても新たなる成長の機会となる運動の一つになっているものと信じています。昨年、大幅な会員拡大に成功しましたが今後も継続して拡大運動を行わなければなりません。本年度は100%拡大を目標に掲げ行動します。今後5年間で本年のメンバーの半数が卒業を迎える現状の中で、さくら青年会議所では会員拡大が最重要課題であると考えます。次代へ繋ぎ、永続的に活動していくためには一人でも多くの志を同じくする仲間を増やすことが必要です。志を同じくする青年との出会いの機会を創出し、OBの諸先輩方にも連携、協力を仰ぎ、メンバー一人ひとりが拡大意識をもつことが重要です。これこそ、今後も組織の価値を高めることに繋がると考えます。共感者を増やすとともに、地域からより必要とされる組織を目指します。
メンバーの育成
さくら青年会議所のメンバーは、入会2 年未満が8 割を占め、育成に力を入れることも急務です。またメンバーの経験が少ないため、事業や運動を展開することも難しい現状があります。まずはメンバーの成長機会の場としてどのような小さな成功体験でも良いので、少しずつ積み重ね、成長と楽しさを実感してもらえるような環境を提供していくことが必要です。しかし我々だけでは限界があると考えます。次世代におけるリーダーの力強い成長を促し、さくら青年会議所が永続的な発展を遂げるための土壌を育みます。また、研修も積極的に行いたいと考えます。経験の少ないメンバーも知識で補うことのできる非常に有効的なツールと考えるからです。経験し蓄積された知識などは自分のために還元させるのはもちろんですが、各自の得た経験等を新しいメンバーに伝えていくことが大切だと考えます。人数が少ない今だからこそ、成長できるスピードの速さ、メンバーへの機会の提供の多さを活かし、メンバー間で育成し合える環境を整えます。
組織づくりと視野を広げる活動
2025 年度は10 名でスタートします。会員構成も以前とは変わった種別になってきていると考えます。これまでは会社の代表、社長などが主な会員構成でしたが、現在は会社員の会員も増えており、全ての会議、事業などに出席できるメンバーも少ないのが現状です。さくら青年会議所として会員拡大は最重要課題ではありますが、少ない人数でも出来る円滑な組織運営を考え、柔軟に対応していく必要があります。青年会議所としての組織の形ばかりにとらわれず、まずは誰もが使命を持ちJC 運動・活動ができるよう、メンバー同士が共通の目的、共通の意思を持ち、細かな情報共有をおこなうことで補い合う組織に成長することができると考えます。本人の意思を尊重しながらも活動へ意欲的に参加できるさくら青年会議所を目指します。また、各種大会や各地会員会議所事業への参加は、青年会議所に所属するすべての会員に開かれたLOM の垣根を越えてJC 運動のスケールを体感できる大きな機会です。しかし、活動に参加できなければ貴重な機会を逃すだけです。昨年は私も含め、各種大会などに参加するメンバーが少なくLOM や自らに還元することがあまりできなかったと思います。今年度は、各種大会・事業への参加を通じて、他の会員会議所の良いところを
真似してでも取り入れてみる、大会や事業で見て感じたことを会議で提案する、今のさくら青年会議所には必要なことだと考えます。また、各地会員会議所のメンバーとの交流もJC活動を行ううえでは大切なことだと私は感じています。各種大会や各地会員会議所の皆様との交流を通じて外部からの刺激をいただくことにより、身近に青年会議所活動を感じ、LOM への還元、自己成長に繋げる環境構築を目指します。
未来のリーダーのため
「人を想い、その人たちのために疲れることのできる人間になりなさい。そして義理人情に厚い人間になりなさい。」この言葉は私が尊敬する方からの教えで、今もこの言葉を大切に日々、社業やJC 活動に励んでいます。私が考えるリーダー像とは人の気持ちを汲み、人の気持ちになって行動すること。自分よがりでなく、人の為に奮闘すること、そう考えていました。しかし時に力強く、強引に引っ張る力が私にはまだ兼ね備わっていません。リーダー像とは人それぞれ違うと思っていますが、私は今、必要なリーダーシップは対話であると考えます。メンバーに想いを伝え、対話を繰り返しながら、関係性を構築していく。誰一人取り残さない持続可能な社会を実現していくうえで求められています。青年会議所は、0 を1 にできる団体です。自らが、誰かを想う心を原動力に、第1 歩を生み出し、知恵を振り絞り、メンバーからはもちろん、まちをより良く地域や社会に必要とされ続けるリーダーを育成していきます。
地域に根差したまちづくり
私たちさくら青年会議所の活動エリアは、桜をはじめとする様々な美しい自然の魅力に恵まれた地域です。しかし、冒頭で申しあげたとおり、少子高齢化や人口減少が進み、イベントの削減や簡素化の影響で地域の魅力を外部へ発信できていないのではないかと考えております。現代の状況下で、外部発信や地域創生にはそれぞれ地域の人の力が必要不可欠であることから、積極的に地域活動に参画し、地域創生に向けて取り組むことが重要です。私が考えるまちづくりとは郷土を愛し主体的に地域に関わることのできる人財を多く輩出することであると考えます。また、私たちの活動エリアにはたくさんの魅力が存在しています。この地域に暮らす町民が郷土愛をさらに高め、自分のまちに誇りを持つ必要があります。魅力ある地域として今後も発展していくためには、そういった地域の魅力を再認識する機会を創出し郷土愛を醸成することで、自分たちのまちに誇りを持った地域の未来をつくります。そのためには地域に目を向け、自分自身が地域の魅力となり、今の時代にあった方法で行政や市民団体と連携し、まちの人びとと共に活動することでさくらの魅力に満ちたまちづくりを目指します。
広報戦略
青年会議所活動においてSNS を上手に活用することは必須であると考えます。私自身、入会前、青年会議所は何の活動をしているのだろう、いつ何をやっているのだろうと思っていました。この思いや疑問を持っている人は多くいるのではないかと考えます。また、卒業された先輩諸兄姉の皆様へも現役会員の活動をより知っていただくべきではないかと感じております。本年は広報活動を行うにあたり、「知らない人に活動を知ってもらう」「誰でも気軽に見てもらえる」「身近に感じてもらえる」を念頭におき、事業の案内、報告だけではなく、普段の活動紹介、事業開催までに至る準備段階の様子や、メンバーの想いを広く継続して発信し続けていく必要があると考えます。また一方的な広報ではなく、多くの方に見て頂けるような仕掛けを模索し、広報がもたらす効果をメンバー一人ひとりが理解することでさらに、地域の魅力、さくら青年会議所の魅力を知っていただけるような広報活動を目指します。
次世代へ繋げる青少年育成
私たちの住み暮らす地域が持続的に発展するためには、まちの将来を担う子どもたちの健全な育成が必要です。子どもたちが、まちの魅力や課題を身近に感じ、自ら考えて判断し行動する自律力、多様性を尊重したコミュニケーション能力、そして問題を解決し新たな価値を生み出す創造力をもった人財へと成長することが、このまちの明るい未来へと繫がります。10年後、20年後、社会構造や技術の進歩により現在からは想像がつかないほどの大きな変化を遂げるでしょう。これからの時代の中核を担っていくのは、現在の青少年たちにほかなりません。だからこそ我々は、学校生活では体験できない青年会議所だから実施出来る唯一無二の機会を子どもたちと協力して作り上げることで、ふるさとを思いやる気持ちを育み、郷土愛を醸成させます。また、子どもたちが地域に誇りを持つためには自身が住まう地域の特色を理解し外部への発信が必要不可欠だと考えます。持続可能な事業の仕組みを構築し子どもたちが継承できる文化の形成と継承を行って参ります。
未来に繋げるパートナーシップ
私の考える地域にとっての有益とは、そこに住み暮らす地域住民が笑顔で健やかに暮らせる地域です。その実現に近づくためには、まず現状の地域課題を理解し、課題解決に向かわなければなりません。現状以上に関係構築を深めなければ、地域のためどころか誰のためでもないと考えます。より良い地域を目指すために、行政や他団体等も巻き込み、地域住民と協働し、交流の機会を通して互いの考えを理解すること、地域全体で課題解決へ向かう姿勢が大切です。人と人との繋がりを強固なものとし、住み暮らすさくらの地域のために行動します。
結びに
我々に今できることは限りがあるかもしれません。しかし、チャレンジをしなければ何も得ることができません。1 人では経験できないこと、社業では経験できないことへ仲間とともに誰もがチャレンジし、成功や失敗を経験し成長する機会を自ら掴み取る、それができる団体が青年会議所であると信じています。すべては勇気をもって踏み出した、その小さな一歩から始まります。1 つ1 つのことを丁寧に確実に積み上げて経験を蓄積していくことで、地域、メンバー、次代のさくら青年会議所へと還元できると考えます。しかし、それぞれの思いだけで実現は不可能です。全員が同じ方向を向き、進むために意見を出し合い、議論し、高い志を持ち進みましょう。最初は分からなくて当然です。しかし、分からないで済ませずともに悩み、考え、1 歩ずつ前に進みましょう。私たちの行動で次代にバトンをつなぎましょう。その使命を持ち、1 年間走り続けましょう。私はさくら青年会議所が今後も地域社会の発展に寄与し続けていく存在となるために、日々学び続け行動に移すことで、新たな価値を創造できると確信しています。
【2025年度スローガン】
一味同心 ~その先へ~
一味同心
志高く皆で前に進んでいく
【基本方針】
- 次代への会員拡大
- 次代につなぐメンバーの育成
- 青少年育成・交流
- 地域のための事業の実施