理事長所信

2021年度 第39代理事長 
樽見 元太 

はじめに

 1949年、戦後廃墟の中「新日本の再建は我々青年の仕事である」という志を掲げた若き青年たちが集い、国の復興、再建は他の誰でもなく自分たちが担っていくのだという使命感に突き動かされJC運動が始まりました。その後、日本中にJC運動の灯りが燈り1983年一般社団法人さくら青年会議所もこのまちをより良くしたいと思う強い信念と情熱をもった青年たちにより全国で712番目に誕生しました。平成から令和となり一年が経った頃、新型コロナウイルスによるパンデミックが起こり、世界規模で、社会的、経済的に私たちの生活スタイルにも甚大な影響を与え、青年会議所活動もまた同様に影響を受け活動縮小や自粛を余儀なくされました。しかし青年会議所は、決して歩みを止めるわけにはいけません。この困難や課題から決して目を背けることなく勇敢に立ち向い、失敗を恐れず挑戦し時代の変革者としての責任を果たすために一人ひとりが率先して明るい豊かな社会の実現を描いて行動しなければなりません。本年度、一般社団法人さくら青年会議所(以下さくらJC)は「継往開来~ともに心温まる未来へ~」をスローガンに掲げ、個々のちからを発揮し、この時代だからこそのJAYCEEとして何事にも挑戦する気概と覚悟をもち、全メンバー一丸となり運動を展開してまいります。

理解と共感からなる意欲

 JC活動を行う上で一番に考えなければならないのは、メンバーの家族、そして職場の安心です。2021年度は、コロナ禍であることを踏まえ日々変わる状況に、メンバー一人ひとりが安心できるJC活動、運営体制に努めてまいります。私たちのJC活動は、家族や職場に言葉でどれだけ説明して理解を得ようとしても、私は理解を得られないと考えます。当事者である私たちが、「明るい豊かな社会の実現のため、この地域のため、自己の成長のため」という意識をしっかりと持ち、課題の解決に向けて行動をしているのでしょうか。まずは、私たちが本気で地域を想い、人として成長し、地域を牽引するリーダーとなるべく、メンバー自身が当事者意識を持ち、課題の解決に向けて行動することにより、はじめて家族や職場、地域からも理解と共感が得られ、自身の活動意欲の向上にもつながると確信します。

活気溢れるさくらへ

 会員拡大と言うと、組織の存続や運営のためと考えがちですが、「明るい豊かな社会の実現」という本来の目的を忘れ、自己満足の活動に陥っていることはないでしょうか。私たちがより力強く地域を牽引する人財足り得るためには、自らが社会を変えていくという当事者意識をもち、そのために高い壁を設定し、乗り越えていく強い心をもつ必要があります。私たちが「明るい豊かな社会の実現」のため、まちの発展を支える多くの青年経済人を輩出し続けられる組織であれば、必ず多くの人の共感を呼び、会員の拡大につながります。そのためには、会員数を増やすことだけを目標とせず、社会によりよい変化を起こすことができる心と行動力の伴った人財の拡大に力を入れてまいります。そして、候補者に対しさくらJCの運動や魅力、私たちの地域への取り組みなど、本当に伝えるべきものは何かを改めて考えていく必要があります。そのために、候補者や興味を持っていただいている方に対しては、青年会議所運動に関わる基本的知識や目的の統一を図ることで志を高く持ち、私たちの運動に賛同していただける新たなメンバーをひとりでも多く増やしてまいります。また、多様性のある社会の実現のために、違う視点や感性をもつ若い世代の拡大に力を入れてまいります。そして、全メンバーで会員拡大に取り組むことで、活気溢れるさくらJCにともにしてまいりましょう。

魅力あふれる組織への改革

 組織としての強さを最大限に発揮するためには、理想をもったメンバーが議論を重ね、一人ひとりの理想を融合させることで、描いた理想の一歩先に到達できる組織にならなくてはなりません。まずはメンバー一人ひとりが理想を明確に描き躍動し、そして人の描いた理想と融合させることで、人や地域に対する成果が大きくなり、組織は一層輝くことができるのです。青年会議所は様々な個性と価値観を持った青年が集まり、それぞれの役割を果たす事で組織として機能し、メンバー全員が理事長所信のもとJC運動おこなってまいります。さらに、これまでさくらJCは総会、理事会、例会など、各諸会議を大切にしながら各事業に取り組んでまいりました。しかしここ近年、経験の浅いメンバーが増えてきている中で、委員会活動や会議の内容、運営も含め組織内における各々の責任感の低下を感じます。改めてさくらJCメンバーとして、自身に与えられた役割に責任感を持ち活動していくことが必要不可欠です。また、単年度制の青年会議所は一年ごとにメンバー一人ひとりに様々な役職が与えられ、立場の違いから学びを得ることができる機会の宝庫であります。素晴らしい機会や役割を与えてくれる青年会議所の意義を明確に捉え、その役割に対してしっかりとした責任感を持ち、果敢に取り組むことで、メンバーの価値観をよりよく変化することができます。そのためにも、メンバー一人ひとりの時間を大切に捉え、スピードと結果を求める運営を心がけるとともに、安心できる運営を目指し、活気ある組織を作ってまいります。そして、働き方改革が実施されている今こそ、諸会議ではメンバーの貴重な時間を預かることをしっかりと意識するとともに、しっかりとした規定を設けたWEB会議などのハイブリットな会議の実施や議論の目的を明確にし、諸会議が活発で建設的な議論がスムーズに行われるよう、円滑な事業の実施のために、的確な運営を実施します。

地域を越えたパートナーシップ

 人が成長するための数多くの要素のひとつとして、人との出会いが大きく影響すると考えます。そして、出会った人により成長の形も変わってきます。だからこそ、成長し続けるためには、常に自分とは違う考えの人と交流していく必要があります。そして、青年会議所は、自分が知らない世界を見せてくれ、異なる能力や人格にそれぞれの感性で触れることで、自己成長を促してくれます。地元から離れた土地へと飛び込んでみれば、そこには異質な世界が広がり、そこで出会った人から得た刺激がメンバーに伝播し、さくらJCでの運動や活動に活かす事で、青年会議所のもつ可能性をメンバー一人ひとりに共有することができます。さらに、各地会員会議所と地域を超えた友情を育み、情報共有や共に事業を行うことで得たつながりは一生の宝となり、お互いに切磋琢磨していくモチベーションとなります。それらが一人ひとりの新たな価値観や観点を生む原動力となり、さくらJCの新たな魅力としてメンバーを通じて地域、会社、家庭へと還元されます。

巻き込む力 交流と連携

  地域には、各種様々な団体があり、地域のため、ひとのために活動を行っています。現在、日本全国どこでも今後の地域の発展には、地域や地域団体との協働が必要不可欠と言われております。これまでのさくらJCの事業や例会において、行政、地域団体と積極的に協働連携している姿にも代表されるように、官民協働のまちづくりは一層確かなものになっています。その連携において切磋琢磨していくことが地域の未来をより良いものとする過程となります。私たちは、先輩方の努力によって創っていただいたこの豊かな時代を次世代へとつなぐ使命に燃え、これからの明るい豊かな社会を創造するためにも、地域団体との交流の輪をより広げ、同じ方向に向かってともに行動してまいりましょう。

伝えることの大切さ

 さくらJCは、これまで、私たちの運動・活動を多くの地域住民に向けて多様な情報発信を行ってきました。時代の変化に伴い発信の方法も変化する中で、伝えたいことを効果的に発信する工夫が必要です。2021年度は、効果的な発信によって私たちの運動・活動を広く地域住民に認知していただき、 興味や賛同を得ることでさくらJCの存在感が高まり、会員拡大や事業への参加にも大きな効果が生まれると考えます。しかし、その発信も個人から次につなげていかなければメンバー以外への情報伝達はありません。だからこそ、私たちの活動を積極的に、かつ迅速に届けていくことが必要です。SNSを積極的に活用した発信も行い、さくらJCからの情報発信だけではなく、メンバーからの情報共有により多方面への発信を行います。そして、その情報はよりタイムリーに個人が発信しないと意味がないと考えます。そのためには発信方法にも工夫を加え、2021年の独自のスタイルを出し、会議や例会の風景を発信するばかりでなく、個人が見て楽しく活動している姿としっかりと会議に臨んでいる意義などに興味を抱いてもらえるような情報発信をしていき一人でも多くの人の目に触れてもらう機会を増やすことが必要です。さらに、それを見る人がより楽しめるような工夫を行いながら、情報発信に努めてまいります。

宮城ブロック大会主管へ

 宮城ブロック協議会最大の運動発信の場であるブロック大会は、その歴史の中で多くの絆を創り出し、人と人、人と地域をつなげ、人の成長そして地域の発展への一助となっております。私たちがそこで得た知識を最大限に活かし、地域の魅力やさくらJCの運動を広く発信するために、メンバー一丸となり、歩みを進めるブロック大会を構築する必要があります。そして、現在のさくらJCは、入会3年未満のメンバーが大半を占めており、メンバーが一致団結して取り組めるブロック大会は、準備段階から実践的な学びを得られる絶好の機会だと捉えています。大会主管の意義を理解し、積極的に行動する中でメンバー個々が成長することにより、組織力の向上につなげてまいります。さらに、開催地であるさくらの地にとっても、宮城県内の方々に地域の魅力、さくらJCの運動を存分に発信できる機会であり、私たちさくらJCが行政、地域団体、近隣LOMとの絆を再認識し、互いに連携・協働を意識することで地域力を高めてまいります。本大会を通じて得る多くの学びは、今後のさくらJCの発展、またメンバー一人ひとりの成長のために確実に自身に浸透させ、後世に残さなければいけません。その学びや行動が、さくらの輝く未来へとつながると確信します。

結びに

 私は、多くの人々に出会い、多くのことを学びながら青年会議所の道のりを歩み、今こうしてこの場所に立って居ます。人を変えるのは人であり、人を変えるために自分自身が変わらなくてはいけない事を学ばせていただきました。振り返れば、人生の岐路というべき困難を迎えた時期に、他人事であるにも拘らず全てを我事と捉え、私の声に耳を傾け、常に寄り添い、支えてくれた方たちに出会いました。一心に支えようとしてくれたその心の温かさは、私にひとを支えることの意義深さを教えてくれました。私は、他者の心の温かさに触れることで自らの意識変革を起こし行動を前向きに変えていくものであると実感しております。
 この想いからメンバーに対して、貴重な一年を通し、青年会議所とは何の為にあるのかを考え、メンバー一人ひとりが行動することで、地域の問題に向き合い、何をするべきかを考え、自分に足りないのは何かに気づいていただき、自己成長につなげます。そして、自ら率先して動ける地域のリーダーとしての自覚を持った人財にいたします。 そのために私自らが先頭に立ち、これまでの多くの先輩方や、青年会議所を通じて出会った多くの仲間から得た学びや心の温かさをしっかりとメンバーに伝播し、地域のため、ひとのため、さくらJCの未来のため、そして望むべき自身の未来とまちの未来に向けて、自ら成長の機会を掴み、共に心温まる未来を描いてまいりましょう。